
曇りなきすめら御鉾の強ければ
くたくも安し異国の船
(河上彦斎)
天照らす神を齋ひて民安く国治まれと世を祈るかな
(太田黒伴雄)
八百萬神にそ祈る一筋はよにこそかかれ身をは忘れて
(加屋霽堅)
林桜園の元に集い、学んだ同胞がやがては、時代の転換期にただ一つの信奉する思想を捨てることなく掲げ続け、時代遅れだの頑固者だの呼ばれながらも決して怯む事は無かった。
そんな指導者達の和歌は現代において、改めて思い出し深く反省に取り入れねばならぬ言葉である。
こうして描く彼等も我々に同じく、「日本国民」という枠で捉えると、今も昔も政治という場所は我々民衆の声を反映するのが難しい場所であると改めて認識させられる。
近年、外交面でも欧米、殊に米志向にある日本だが、こうした歴史を振り返り今こそ日本にとってもっとも近しい亜細亜外交にもっと力を注ぎ立ち向かって貰いたいものである。
