
~高麗連~
松井正幹
敬神党一党の中で、ほぼ上級士族で固められた「高麗連」の一人。
安岡熊本県令の襲撃をした吉村義節は彼の異母兄弟である。彼には妻子があり、子はまだ僅かに9つであった。
挙兵当夜、家を出て行く際、漁へ行って来ると告げると「連れて行って」と子にせがまれ困ったそうである。
当時の心境はいかばかりか。
妻と幼い我子の先を案じる事もあったろうか。神風連、高麗連烈士等には、それぞれに家があり家族もあり、当夜には、無言の別れを告げ各人出陣したのだろうと想像できるが、何とも重く忘れてならぬ教訓の一つとして記憶し伝えたいものである。
